下水道が普及している地域であれば、屋内で使われた水はそのまま下水道へ放流されます。 下水道が未整備の地域では浄化槽で処理される場合と、トイレ排水だけを処理して、残りの台所、風呂、洗顔などに使われた生活雑排水はいわゆる垂れ流しにされることがあります。
生活排水はどこへ行く?
どこへつながっているのでしょうか。 日本の下水道普及率は79.3%(平成30年度時点)ですので、多くの生活排水は公共下水道を通って下水処理施設に水は流れていきます。 その他にも、下水処理施設に流れるのは、農業集落排水施設やコミュニティ・プラント、合併処理浄化槽です。
生活排水はどのように処理されているのか?
下水道・農業集落排水・浄化槽などの生活排水処理施設では、汚水中のゴミを取り除いたり、目に見えない小さな汚れ(有機物)を微生物の働きで分解したり、様々な過程を経て、生活排水(台所・洗濯・風呂などの生活雑排水とし尿)を元のきれいな水に近い状態に戻していきます。
なぜ海に生活排水を流してはいけないのか?
生活排水に含まれる有機物や窒素・りんなどの栄養塩類は、生命の営みに欠かせない栄養分ですが、大量になればプランクトンが異常増殖して赤潮や苦潮を発生させます。 赤潮・苦潮の発生は、沿岸域におけるアサリ等の魚介類の減少といった漁業被害を引き起こしたり、貴重な干潟の生物に致命的な影響を及ぼすことがあります。
生活排水 汚染 なぜ?
川や海などの水の汚れの原因としては、工場などからの産業排水や畜産などからの排水のほかに、台所や風呂・トイレなど日常生活の営みから出される生活排水があります。 水の汚れは、かつては産業排水が主原因でしたが、工場などに対する規制が強化され、排水処理対策の進んだ今日では、生活排水が汚れの大きな原因となっています。