痛みの情報は、感覚神経の伝達路を通り、視床を経由して、大脳皮質の一部である一次体性感覚野へ届けられます。 一次体性感覚野は、痛みの処理に関わる部分です。 帯状に広がる一次体性感覚野は、場所によってからだのどの部分の痛みを担当するかが分かれています。
痛みを感じるのはどこ?
健常者の右手に対して痛み刺激を行うと、視床だけでなく、脳内の色々な場所で神経活動が観察されます。 「痛みの信号」は、痛みの神経線維を伝わり、大脳で認識されますが、脳イメージング法を用いた研究によると、視床だけではなく、体性感覚野、帯状回、前頭葉、小脳など、様々な場所で認識されているようです。
痛みはなんのためにあるのか?
痛みは、病気やけがなどで損傷した組織を修復する間、体を動かさないように警告する役割を担っています。 体内には神経が張り巡らされており、末梢(まっしょう)神経にあるセンサー(侵害受容器(しんがいじゅようき))が刺激を感知すると、電気信号が脊髄(せきずい)を通って脳に伝わり「痛い」と感じます。
体性感覚 どこ?
体性感覚(たいせいかんかく、英語: Somatosensory system)は、生理学や医学の用語で、皮膚感覚、深部感覚、内臓感覚を指す(内臓感覚を除外する立場もある)。 視覚や聴覚といった特殊感覚と異なり、感覚器が外からははっきり見えず、皮膚・筋肉・腱・関節・内臓の壁そのものに含まれる。