また、「むくみ」や「体重増加」も心不全の前兆です。 心臓の機能が低下すると、血液の流れが悪くなり、体全体に水が溜まりやすくなります。 水分がまわって腫れる症候であるむくみは、「浮腫」ともいわれ、体を起こしているとたまった水は下半身に移動するため、通常は下肢に見られます(写真1)。
心不全になるとなぜ浮腫になる?
心不全になると、心臓から十分な血液を送り出せなくなり、体に必要な酸素や栄養が足りなくなるので、坂道や階段で息切れがしたり、疲れやすくなります。 腎臓に流れる血液が少なくなって尿の量が減り、水分が体内に貯留してくると、足の甲やすねのあたりがむくんだり、体重が1週間で2~3キロ増加したりします。
なぜ浮腫むの?
どうして起こるの? むくみは、毛細血管から細胞の間に流れ出る水分が多くなったり、毛細血管やリンパ管へ吸収される水分が減ることによって起こります。 では、どんな時にそれが起こるのかというと、多くは血液の循環が悪くなったときです。
心不全で咳が出るのはなぜ?
しかし、心臓の機能が落ちていると戻ってきた血液をしっかりと全身にはき出すことができなくて、血液が肺の中で交通渋滞を起こします。 これを“肺水腫(はいすいしゅ)”といいます。 この肺水腫によって、咳が出たり、息苦しさが出たりするのです。
心不全 食欲不振 なぜ?
左心不全の場合は肺からの血液が心臓に戻れなくなり、肺の毛細血管の圧力が高まって胸水が生じます。 すると酸素や二酸化炭素のガス交換が阻害され、呼吸苦となります。 これにより倦怠感が生じ、食欲不振につながります。