あるところに集まって住んでいた人間の先祖(せんぞ)も、となりの人との会話が必要になってきたのです。 そこで生まれた言葉のようなものが、何十万年、何百万年という長い時間をかけて、だんだんと現在の言葉になっていったのです。 したがって、言葉というのは、あるときどこかでだれかが発明したというものではありません。
言葉が生まれたのはいつ?
言語進化に要する時間 世界の言語が持つ高い類似性から、最初の言語は現世人類が世界に拡散する前、10万年から8万年ほど前に出現したと考えられる。 逆に言えば、現生人類の出現から言語の出現まで、5-6万年しかかかっていない。
人類が言葉を使い始めたのはいつ?
今から250万年前には、地球が寒冷化して氷河時代をむかえ、今から200万年ほど前には「原人(げんじん)」が現れ、打製石器(だせいせっき)を使い始めました。 やがて人類は火や言葉を使えるようになりました。 今から20万年ほど前には、現在の人類の直接の祖先にあたる新人〈ホモ・サピエンス〉が現れ、世界中に広がりました。
日本の言葉はいつ頃からあったのか?
日本語の成立には諸説ありますが、いま私たちが使っている日本語のもとになった形は、およそ2000年前の弥生時代にはできていたのだろうと考えられています。 日本人の祖先は自分たちの文字を作りませんでした。 すべての知識や文化・歴史を口承によって語り伝えたのです。
言語 どう生まれた?
言語の起源について、岡ノ谷一夫教授(総合文化研究科)は歌が鍵を握るのではないかと考える。 すなわち、歌から単語を切り出す能力に、階層的な組み合わせを作る能力が合わさった時、言語の原型が生まれたというわけだ。