腫瘍マーカーは、がん細胞の数や、がん細胞が作る物質の量が多くなると、値が高くなります。 しかし、肝障害、腎障害、飲酒や喫煙などの生活習慣、いつも飲んでいる薬、がん以外にかかっている病気などの影響により、がんの有無とは無関係に高い値になることもあります。
CA125上昇なぜ?
一方、CA125は腹膜、胸膜あるいは子宮・卵管内膜でも産生されるため、良性卵巣嚢腫や子宮内膜症、子宮筋腫、炎症、腸閉塞、膵炎、胆嚢炎などの良性疾患や炎症性疾患でも上昇します。
腫瘍マーカーで何がわかるの?
血液や尿などの体液に含まれる腫瘍マーカーの濃度を測定すれば、がんの有無やがんがある場所を推測することができます。 採血や採尿をするだけで行えるため、腫瘍マーカー検査は体への負担がほとんどない検査です。 腫瘍マーカー検査は、がんの診断の補助として行われるほか、治療効果の判定や治療後の経過観察などでも用いられます。
CA19-9 なぜ上がる?
しかし、CA19-9の値は必ずしもがん(悪性腫瘍)で高くなるわけではなく、良性腫瘍や膵炎、胆嚢炎、胆管炎や、胆石症、肝炎、糖尿病、気管支炎や、気管支拡張症、子宮内膜症など、がん以外の病気でも上昇することがあります。 さらには、明らかな原因が特定されなくても上昇することがあります。
CEA 高いとどうなる?
CEA. CEAは癌の存在を示唆する腫瘍マーカーの一つです。 癌が発生すると、特殊な蛋白質、酵素、ホルモンなどを作り出します。 CEAは胎児の早期の受精卵細胞と共通する物質で、この数値が高くなる場合、大腸癌、肺癌などの消化器系の癌の可能性が考えられます。