腸のシグナルを察知して脳が出す指令、それが便意 胃に食べ物が入ると、その刺激で大腸のぜん動運動が起こり、便は直腸へ送られます。 直腸に便がやってきたという情報は「仙髄の排便中枢」という神経に伝わり、便を送り出す働きが強くなります。 結腸が便を出す準備を始める一方で、そのシグナルは仙髄を経て脳に伝わります。
なぜ人は尿意 便意を感じるのか?
消化・吸収されて固形化した糞便が直腸に送り込まれ、直腸内圧が40~50mmHg以上になると、直腸壁に分布している骨盤神経が刺激されます。 骨盤神経から第3~4仙随(せんずい)にある排便中枢を経由して視床下部に伝わり、さらに大脳皮質の知覚領に伝わって便意を感じ、排便反射が生じます。
なぜ便意を我慢できるのか?
肛門は、交感神経の緊張により直腸壁が弛緩し、また、内肛門括約筋が緊張収縮することで常時閉鎖しています。 外肛門括約筋も常時収縮して肛門の閉鎖を補強していますが、これは随意的で陰部神経によって意識的に調節ができるといわれています。 そのために、排便反射が抑制できるわけです。
起きてすぐ便意 なぜ?
朝起きて脳が目覚めると、結腸が排便を送り出すぜん動運動を始め、食べ物が胃に入ると結腸へ指令が伝わってぜん動運動が活発になります。 そして、便が直腸に達すると便意が起きるのです。
便意を我慢するとどうなる?
あまりがまんばかりしていると、やが て便から水分がぬけてかたくなり、 出したくてもなかなか出ない「便秘」 になります。 これがつづくと、腸の中 にいる、毒の強い「悪玉菌」が増えて、 体にいろんな悪い影響が出てきます。