胸腔穿刺は、一般に診断目的で行われますが、この方法を用いると、1回で約5リットルもの胸水を安全に抜き取ることができます。 さらに大量の胸水を抜き取る必要がある場合 .
なぜ胸水がたまるのか?
胸水とは、胸腔(厳密には2つの胸膜の間)に液体が異常にたまることや、その液体自体のことをいいます。 胸腔に液体がたまる原因としては、感染症、腫瘍、外傷、心不全、腎不全、肝不全、肺血管の血栓(肺塞栓症)、薬物など、数多くあります。 症状には、呼吸困難や胸痛などがあり、特に呼吸やせきをしたときに現れます。
正常の状態では、胸水はどれくらい貯留している?
胸水は、臓側胸膜と壁側胸膜の間に溜まります。 臓側胸膜と壁側胸膜の間の空間は、胸膜腔と呼ばれており、胸水の貯留が生じるのはこの場所です。 なお、正常なヒトでも、胸膜腔には少量の胸水(約10mL~20mL)が存在します。
胸水抜きすぎるとどうなる?
胸水の治療 胸水による症状が強い場合には針やチューブを胸に差し込んで胸水を排出します。 長期間・大量にたまった胸水を一度に抜くと肺がむくんで具合が悪くなることもあるので、その場合はゆっくり時間をかけて排出します。
胸膜炎は治りますか?
肺炎に伴う胸膜炎は通常、肺炎の治療によって治ります。 抗生物質で治療する期間はだいたい1週間です。 ただし、同じ肺炎に伴う場合でも胸膜が癒着している場合や明らかに膿のような胸水がたまっている場合(膿胸)では、抗生物質による治療だけで治すのは難しく、胸腔ドレナージが必要となります。