この2つの違いは薬を注入する場所の違いで、脊椎麻酔は背骨の中を通っている脊髄のすぐ近く(くも膜下腔といいます)に薬を注射します。 一方、硬膜外麻酔は脊髄を覆っている硬膜の外側に麻酔薬や細いカテーテルを入れる方法です(図1)。
脊椎麻酔の部位は?
脊髄を覆っている膜の下、脊髄くも膜下腔に局所麻酔薬を注入する麻酔法で、いわゆる下半身麻酔です。 腰椎麻酔、脊椎麻酔とも呼ばれます。 成人の脊髄末端は第一腰椎(L1: 腰椎はLumbarを略してLと呼ぶ)付近にあり、それより下は髭のような馬尾神経となっています。
脊椎麻酔の姿勢は?
麻酔の流れ1背中を丸くする姿勢をとります。 首を前に曲げ、ひざはできるだけしっかりと曲げます。 ... 2背中のやや広い範囲を消毒薬でしっかりと消毒します。 ... 3麻酔の針を刺す予定の皮膚の場所に、痛み止めの注射(局所麻酔)を行います。4続いて皮膚に、麻酔のための針を刺します。 ... 5麻酔に使う針の細さを、点滴の針の太さと比較してみましょう。
脊髄くも膜下麻酔 どこに打つ?
脊髄とクモ膜の間にはクモ膜下腔と呼ばれる脊髄液が入っている場所があります。 脊髄くも膜下麻酔 は,背骨と背骨の間から細い注射針でクモ膜下腔に局所麻酔薬を注入し,脊髄からでる神経を一時的にしびれさせる方法です。
脊髄くも膜下麻酔のやり方は?
最初にとても細い針を使って皮膚の痛み止めをします。 次に脊髄くも膜下腔に薬を注入するために、細くてやや長い針(脊髄くも膜下針)を刺します。 このときはもう皮膚の痛み止めが効いているので痛くありません。 針の先が脊髄くも膜下腔まで到達したら薬を注入して針を抜き、処置はおしまいです。