脳萎縮の原因はさまざまで、正常でも加齢により萎縮します。 加齢によって容積が減少するのは頭頂葉など部位がある程度限定されているといわれています。 他の萎縮の原因には脳の外傷、脳血管障害(脳梗塞、脳出血)、アルツハイマー病、前頭側頭型認知症、レビー小体病などの変性疾患が代表的です。
脳の萎縮は何歳頃から?
一般的には、30歳代くらいから少しずつ脳の萎縮が始まり、65歳くらいになると、肉眼的にも「明らかな萎縮がある」ことが、分かるようになります(写真)。 脳の重さは、成人男性で1300~1400グラム、成人女性では1200~1300グラム程度ですが、90歳になると60歳の脳よりも5~7%程度軽くなると言われています。
大脳の萎縮の症状は?
脳の萎縮が認知症と関係がある場合には、次第に以下の諸症状が出現します。• 記憶障害… ... • 見当識障害…今居る場所がわからない、今日の日付がわからない、知っているはずの人が思い出せない、どんな関係の人かわからないなどという障害です。•判断の障害… ... • ... •失認… ... •
前頭葉 萎縮 なぜ?
最近の研究では脳の神経細胞の中にある「タウ蛋白質(たんぱくしつ)」および「TDP-43」という病的タンパク質が関与しているとされています。 これらのタンパク質の性質が変化して蓄積されることで、前頭葉や側頭葉に萎縮が起こります。 また「TDP-43」は筋肉が衰える難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」の原因でもあります。
前頭葉が萎縮するとどうなるか?
前頭葉が萎縮すると、いろいろな刺激に対する反応や欲求を抑えることが難しくなるため、目に見えるものを欲しいと思って、店頭に並ぶ商品などを勝手に持っていったりするケースもあります。 また、一時停止違反や信号無視など交通違反を繰り返したり、毎日のように急に外出するなど、周囲からは気ままに見える行動をとるようになります。