皮膚湿潤は、多量の発汗、失禁によるおむつ内の高温多湿状態などが原因として挙げられます。 多汗は衣類の過剰な重ね着のほか、感染症など発熱性の疾患が考えられるので、全身状態を把握しておくことが大切です。 その他、体圧分散用具の使用により蒸れが生じる場合もあります。
皮膚の湿潤 褥瘡 なぜ?
多汗・尿失禁・便失禁があると“湿潤環境が高い状態”といえます。 この状態になると皮膚は「浸軟」となり褥瘡発生リスクが高まります。 皮膚が湿潤すると、過度の水分によって表皮の角層が膨張し始め、徐々に皮膚が白くなっていきます(図1、2)。
皮膚 湿潤 どうなる?
皮膚の湿潤は「浸軟」を引き起こします。 浸軟は、“ふやけ”のことで、皮膚の角質細胞が過度の水分によって膨潤した状態です(図7)。 皮膚が浸軟すると摩擦力は5倍にもなるといわれ、浸軟状態が持続すると、少しのずれでも皮膚損傷が起こりやすくなります。 そのため、過度な湿潤への対応は重要です。
末梢湿潤 なぜ?
では、なぜ、脈拍が早くなったり、末梢に冷感や湿潤が見られるのでしょうか。 侵襲に対する生体防御反応や代償機転として、交感神経が興奮します。 交感神経が興奮すると脈拍が早くなり、発汗と末梢血管の収縮が促されます。 これによって、末梢に冷感と湿潤が認められるのです。
皮膚がしんなんする?
角質が水分を大量に吸収して白色に膨潤した状態をいう。 びらんや感染を生じやすい。 一般に言うふやけ。