肋骨と胸骨を結合する軟骨。
じょなんこつ 場所?
実は前胸部の肋骨の部分には骨ではなく肋軟骨という軟骨が存在していて、背中から前のほうへまわってくる肋骨と、胸の真ん中にある胸骨とをつないでいます。
肋軟骨の役割は?
上位7対の肋骨を胸骨側面に結びつけているのが硝子軟骨性の肋軟骨である。 さらに第7肋軟骨の角一部は下方で第8~10番肋軟骨に順に接続する。 浮遊肋(第11肋骨~第12肋骨)の肋軟骨は腹壁の筋に付着する。 肋軟骨のおかげで、胸郭の弾力性と可動性はかなりのものとなる。
きょうなんこつえん?
肋軟骨炎は、肋骨と胸骨をつないでいる胸肋関節、または肋骨と肋軟骨の接合部に痛みを生じる疾患です。 左の第2から5肋骨の部位に生じることが多いと教科書的には説明されますが、実際には左だけに限らず、両側のすべての肋骨において生じる可能性があります。 肋軟骨接合部痛、下部肋骨疼痛症候群などとも呼ばれることもあります。
肋骨にヒビが入るとどうなるか?
症状としては、骨折部位に一致した痛みと圧痛、皮下出血、腫脹が現れ、骨折部を軽く圧迫すると軋轢音(骨折部で骨がきしむ音)がすることがあります。 体をそらしたり、肩を動かしたりすると痛みが強くなり、また痛みのために深呼吸や咳、くしゃみがしにくくなります。 診断は胸部の触診とX線撮影によって行われます。