ナトリウムはカリウムとともに体内の水分バランスや細胞外液の浸透圧を維持しているほか、酸・塩基平衡、筋肉の収縮、神経の情報伝達、栄養素の吸収・輸送などにも関与しています。 また、水分を保持しながら細胞外液量や循環血液の量を維持し、血圧を調節しています。
ナトリウムが不足するとどうなりますか?
不足すると 激しい運動等による発汗などによりナトリウムが欠乏すると、筋肉からナトリウムが奪われて浸透圧が変化し、筋肉に痛みが生じるほか、脱水症状、嘔吐をともなう食欲不振、極度の疲労などの症状があります。 ただ、食塩として日々摂取しているため、不足になることはほとんどありません。
ナトリウムの役割は?
ナトリウム(なとりうむ) 成人の体内では、ほとんどが細胞の外の体液(細胞外液)に含まれています。 細胞外液の浸透圧を調節して、細胞外液量を保つなどの役割を持っています。 通常、健康な人では欠乏することはありません。 摂りすぎるとむくみや口の渇きのほか、高血圧・胃がん・食道がんのリスクを高めることが報告されています。
ナトリウムの必要量は?
日本人の食事摂取基準が見直され、今年度よりナトリウム(食塩)の目標量(1 日あたり)は 成人男性では 7.5g 未満、成人女性では 6.5g 未満となりました。 ナトリウムの推定平均必要量(成人)は多く見積もっても約 600 ㎎/日、食塩相当量として、 1.5g/日だそうです。
ナトリウムが多いとどうなる?
高ナトリウム血症(高Na血症)とは、血液中のナトリウム濃度が145mEq/L以上の状態のことをいいます。 ナトリウム濃度が160mEq/L以上になると重症と診断されます。 主な症状としては口渇、水分多飲、頭痛、嘔吐、痙攣(けいれん)、倦怠感などで、重くなると意識障害に陥る場合もあります。