当コラムの第89回でご説明したように、胸膜には、壁側胸膜と臓側胸膜の二種類があり、その二枚の胸膜が胸膜炎や肺炎といった炎症によっていわば火傷をしてしまうと、局地的に密着して剥がれなくなってしまうことがあります。 この状態が「胸膜癒着」と呼ばれるものです。
胸膜癒着術 なぜ?
胸膜癒着術とは・・・ 胸膜癒着術(きょうまくゆちゃくじゅつ、pleurodesis)とは、胸水が溜まる空間(胸腔)を閉じることで、胸水が溜まらないようにする処置のことである。 気胸やがん性胸膜炎によって胸水が反復して生じる場合に考慮する処置の一つとされる。
肋膜とはどういう病気?
胸膜炎とは、肺を包む膜である胸膜が炎症を起こして、肺の外側に水(胸水)がたまった状態です。 胸膜炎は肺炎や肺結核などの感染症で起きるものが主ですが、リウマチなどの膠原病、あるいは肺がんなど感染症以外の原因で起きることも少なくありません。 胸膜に炎症が起きると、胸膜に分布する神経を刺激して胸の痛みを感じることが多いです。
胸膜炎 なぜなる?
胸膜炎の原因 肺結核、肺炎、肺がんなどをすでに発病しており、腫瘍や炎症が胸膜を刺激することで起こります。 肺疾患だけでなく、肝硬変や心不全、石綿(アスベスト)など、胸膜を刺激するものによって起こる場合もあります。
なぜ胸水がたまるのか?
胸水とは、胸腔(厳密には2つの胸膜の間)に液体が異常にたまることや、その液体自体のことをいいます。 胸腔に液体がたまる原因としては、感染症、腫瘍、外傷、心不全、腎不全、肝不全、肺血管の血栓(肺塞栓症)、薬物など、数多くあります。 症状には、呼吸困難や胸痛などがあり、特に呼吸やせきをしたときに現れます。
